長い夏が終わり、残暑も去って秋の空が見えるころ、秋の空のように雲行きの変わりやすいシンポジウムを開催させていただきます。
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「生きづらさ」というワードの使われる機会が年ごとに増えてまいりました。
「生きづらさ」は、もともと1981年に障害者の方が健常者と比べて社会生活が営みにくい部分を言語化するために世に送り出された語でした。ところが近年では「ひきこもり」状態をある方をはじめとして、ふつうに働いている健常者の方も「生きづらさ」を語るようになりました。
「ひきこもり」のための居場所として開設されたスペースも、現在では「生きづらさ」のための居場所と呼ばれることが多くなってきました。
これだけ「生きづらさ」が増えてきたのは、今の日本で何か特殊な傾向が進んでいるからなのでしょうか。それとも、「生きづらさ」が便利なワードとして多用されているだけなのでしょうか。
もし、あまりに必要もなく「生きづらさ」がいたずらに乱用されるようになると、「生きづらさ」は空気と同じようにあって当たり前のものとなり、人々に語が与えるインパクトは小さくなっていくことも考えられます。もし、「生きづらさ」が乱用でないとしたら、その正体を突き止めないかぎり、私たちは永久に「生きづらさ」から逃れられないでしょう。
この小さなシンポジウムでは、会場に参加される皆さまのご意見を伺いながら、令和の日本に生きる私たちの「生きづらさ」の正体を解き明かしてまいります。
しかし、天気の変わりやすい秋の空のように議論はどこへ向かうかわかりません。
#生きづらさ #ひきこもり
【日時】2024(令和6)年 9月 29日(日)
【場所】練馬区光が丘区民センター 2階 集会洋室
都営大江戸線終点「光が丘」駅よりトンネル直通
【参加費】献金制(一般の方には運営費として1,000円程度の献金をお願いしております)
【定員】80名
【パネリスト】
関水徹平(せきみずてっぺい)
明治学院大学社会学部社会福祉学科准教授。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。ひきこもり経験者・家族・支援者へのインタビュー調査等を通じて、ひきこもりについて社会学の視点から研究してきた。著書:『「ひきこもり」経験の社会学』(左右社、2016年10月)など。
すみれ
生きづらさ当事者。集団になじめず高校も大学も中退し環境の変化に適応できず約5年ほどひきこもる。現在は生きづらさ当事者の会である国立市「からふらっと」や国分寺市「ぽかぽかてらす」にスタッフとして携わりながら、どうすれば生きづらさが減るのかを考え、社会との関わり方を模索中。
ぼそっと池井多(- いけいだ)
中高年ひきこもり当事者。大学卒業時、就活をして企業から内定をもらったとたんにひきこもり始め、以後さまざまにひきこもりの形を変えながら断続的に現在までひきこもり続ける。当事者団体VOSOT主宰、HIKIPOS副編集長、世界ひきこもり機構世話人。著書:『世界のひきこもり』(寿郎社、2020年)など。
【お問合せ】vosot.just.2013@gmail.com(チームぼそっと)
【主催】VOSOT
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